卒業生の今とあの頃(28)建築学科卒業 宮本香奈さん
ー明星大学卒業生の「今」と「あの頃(在学当時)」を写真とコメントで綴りますー
宮本 香奈 〈Kana Miyamoto〉
2012年3月 理工学部建築学科卒業
現在の勤務先:大末建設株式会社(総合建設業)
趣味:観劇、マンガ、アニメ、Dラボ、ランニング、ダイビング、他
宮本 香奈さんの今ー
一番やりたいことを仕事に。やりたいことは全部やる!
大阪に本社があり、主にマンションや物流倉庫、リニューアル事業などを行っている総合建設業、いわゆる「ゼネコン」に勤めています。
私は今、「一番やりたいことを仕事にできている」と自覚しています。
小さいころから絵を描くことやものづくりが好きで、よくお菓子の箱を切ったり貼ったりして人形の家を手作りして遊んでいました。中学生になったある日、たまたま見ていたテレビ番組で建築の特集がされており、そこで建築家が製図板に向かって設計図を引く姿と音に、気付いたら見入っていました。「私はこれがやりたい」と思った瞬間でした。
その後は、将来の夢に向かって何の疑いもなくまっすぐ進んできたように感じます。入社してからは、マンションの現場監督を数年間経験し、現在はその経験を生かし様々な工事の仮設や工程計画を行っています。
建設業は、人が生活する建物や街を造る仕事で、設計、監理、施工など、本当に多くの技術で成り立っています。それぞれにエキスパートがいて、私はその人たちと仕事をし、私もその一員であることを、経験値や技術力が身につくことで感じてきました。そう感じる一方で、まだまだ建築をやりつくしていない、これからやりたいと思うことはたくさんあります。
もちろん仕事ばかりでなく、趣味や余暇等のプライベートもとても大事にしています。好奇心旺盛な性格で、広く浅くの趣味がどんどん増え続けているのが最近の悩みかもしれません。仕事も趣味も、大切な家族や恋人との時間も、やりたいことは全部やる!が私のモットーです。
宮本 香奈さんのあの頃ー
多くの経験ができ、様々な価値観に触れられた4年間
明星大学に入り、地元から東京に出てきてまず、建物の高さと多さと奇抜さ、美しさに圧倒されたのを覚えています。田舎に住んでいましたので、この建物風景だけでも新しい生活に希望が湧いてきました。
高校までは普通科だったため、建築分野の授業はすべてが新鮮でした。構造の授業が面白く興味があったため、研究室では構造の分野に進みました。経験豊富で多趣味で授業も面白い、そんな教授に1年生の授業で出会ってから卒業するまで本当にお世話になり、仲良くして頂いていました。特別賢くも無く、論文を読むのも苦手で調子だけよかった私に、だいぶ手を焼かれていたと思います。残念ながら、私が建築士に受かった年の1年前に亡くなられましたが、今だったら専門的な建築の会話ができたのだろうな…と思います。
また、苦労したと言えるのが就職活動でした。氷河期と言われた時代、ただでさえ募集の少ない地元、さらに東日本大震災。何枚もエントリーシートを書き、就活関係の講座にはすべて出席、企業説明会では絶対挙手など、あらゆることをしました。その中で、たどり着いたのが今の会社です。地元というわけにはいきませんでしたが、内定の電話は素直に嬉しかったですし、「応えよう」と思えました。
大学時代というのは私にとって、学生と社会人の狭間で多くの経験ができ様々な価値観に触れられた4年間だったと思います。また初めて家族と離れて暮らしたことで、家族の大切さに改めて気づきました。
これからも、やりたいことをやるために、なりたい自分になるために、常に頑張っている自分でありたいと思っています。
―「明星大学卒業生の今とあの頃」は2~3週間に1度のペースで更新予定です。様々な卒業生が登場しますのでお楽しみに!―