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卒業生の今とあの頃(35)総合理工学科卒業 五月女美香さん

ー明星大学卒業生の「今」と「あの頃(在学当時)」を写真とコメントで綴りますー

五月女 美香<Mika Saotome>
2013年度 理工学部 総合理工学科(学部)卒業
2015年度 理工学部 理工学研究科 化学専攻 博士前期課程修了
2018年度 理工学部 理工学研究科 化学専攻 博士後期課程修了 
現在の職業:研究者(University of North Dakota)
趣味:映画鑑賞

五月女 美香さんの今ー
アメリカ州立大学で研究に打ち込んでいます

現在、アメリカの州立大学であるUniversity of North Dakotaの高久研究室で研究員をしています。また、2022年度から日本学術振興会から海外特別研究員として採択されました。給与の支払い元が大学から日本の独立法人へと変更になったので円安の動きが恐ろしいです…。

現在、転写を制御するタンパク質を研究対象としています。転写が制御を受けて細胞の中のタンパク質の発現に変化が起きると細胞の性質が変化することが知られています(有名な例としてiPS細胞)。私が現在研究対象としているタンパク質は乳がんの悪性度を変化させることがわかっていることから、この研究はがんの治療法の開発などに役立つことが期待されます。主な実験手法はヒト細胞を使用した様々なシークエンス解析(DNAの配列を明らかにする解析)です。

職場の同僚と

これは同じ研究室に所属している研究補助員(写真左)と研究員(写真左)と一緒に撮影した写真です。
研究補助員の方は現在この研究室で働きながら大学院進学を希望しており、よく研究についての話をしています。彼女は地元が出身なこともあって先日地元で催されているお祭りに誘ってくれたりする、とても気さくな方です。また写真に写っている研究員の方は専門が実験を主としている私とは違い、コンピューターを使った解析が専門の方です。私の留学の理由の一つに、コンピューターを使った解析を学ぶということがあるので今後何か彼から学べたらいいなと考えています。
また、当日不在だったので写真には写っていませんが、他に2名の学生がいます。夏にはサマープログラムと言って他大学の大学生や同じ大学の医学コースの学生が1ヶ月ほど私の指導のもとで、実験を行いました。英語が苦手なのでコミュニケーションが大変なこともありましたが、皆さんいい人なので楽しく過ごせています。

五月女 美香さんのあの頃ー
今につながる、それぞれの課程での学びと経験

↑ こちらは学部時代、仙台で開催された日本蛋白質科学会でRAD52 が触媒する反応の分子メカニズムについて発表をし、ポスター賞をいただいた時の写真です。この時は、ポスター賞を受賞するとは思わずに、発表の後、研究室の方々と食事に行く準備をしていたのですが急遽、授賞式とその後の懇親会に参加することになって慌てたことを覚えています。
日本蛋白質科学会ウェブサイト掲載 受賞者コラムはこちらから(2P-009)

2014年 ゼミ合宿(山梨)・BBQパーティー

↑ こちらは修士(博士前期課程)時代、明星大学が所有していた八ヶ岳山荘で行ったゼミ合宿での写真です。この時、研究室には修士学生が私のみで、残りのメンバーが学部学生10人という構成でした。指導教官である香川先生もよく学部学生の面倒は見ていたのですが、私もたくさんの時間を割いて後輩の指導にあたりました。楽しかったですが、とても大変でした。

2018年 日本生化学会(京都)にて発表

↑ こちらは博士後期課程の学生として研究に取り組んでいた時期の写真です。この頃は日本学術振興会の特別研究員としての任期が翌年いっぱいまでだったので、今後の進路のためにさまざまな学会に参加していました。博士論文の執筆やさまざまな学会への参加で忙しかったのを覚えています。この後に現在、留学している研究室の先生とのアポイントメントを取り、無事に進路が決まりましたがその後も留学のためのさまざまな助成金への応募をして大変でした。