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データサイエンス学環 教員対談 【第2回】 「データ×経済学=新しい未来」
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データサイエンス学環 教員対談 【第2回】 「データ×経済学=新しい未来」

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2023年4月に開設予定の「明星大学データサイエンス学環」は、これまでの学部や学科とは異なる、まったく新しい学びのカタチです。
「学環」の詳細は、ぜひ特設ウェブサイトで。明星大学が総合大学であることを最大限に活かし、基礎を学ぶだけでなく、データサイエンスに必要な情報学、理工学、経済学の各分野が応用科目として学べることが大きな特色です。

大学受験を控えるみなさんは、これだけ聞いても「何が学べるの?」「どんなところが面白いの?」「将来の進路は?」と、きっと疑問だらけでしょう。
そこで、この対談シリーズでは、応用科目(情報学分野、理工学分野、経済学分野)の各分野に精通した3名の先生に、それぞれの目線でデータサイエンスを学ぶ面白さや未来について語っていただきます。

データサイエンスに、なぜ経済学が必要?

篠原学環長 第2回目の今回は、経済学分野が専門の横田先生にお越しいただきました。横田先生は経済学部の学部長で、データサイエンス学環を構想しはじめた時からご協力いただいています。まずは、データサイエンスと経済学分野の関係についてお聞かせいただけますか。データサイエンスを学ぶ上で、なぜ経済学分野の知識も必要なのでしょうか?
 
横田教授 例えば、最近はスーパーに買い物に行っても、キャッシュレスで決済ができて、とても便利になっていますよね。レジで商品をチェックアウトする際にも、バーコードでピッと読み取って、すぐに決済に進めます。このシステムは、単に便利なだけでなく、その裏では、何時何分に、どのような人が、どんな商品を買ったのか、すべてデータで記録されていて、それをお店の今後の企業戦略に活かせるところがミソなのです。

買い物に限らず、人々の社会行動は、いま、ありとあらゆる場面で記録されていて、こうした社会行動の分析に、データサイエンスは力を発揮するわけですが、そこで経済学分野の知識が役立ちます。経済学の理論を学んでいると、場面に応じて、データ分析の精度をより一層高めることができるので、大きな力になります。

経済学の基礎から応用までを体系的に学ぶ理由

篠原学環長 データサイエンス学環の応用科目では、経済学分野を体系的に学べるようにいくつかの科目がセットになっています。それにはどんな意図があるのですか?

横田教授 基礎的な理論をしっかり身につけて、それらを応用に活かせるようになってほしいからです。最初に経済学分野では、基本的な理論に基づき、一定の条件下でどんな理論が成り立つのかを学びます。
 
篠原学環長 イメージしやすいように、何か例を挙げてもらえますか?
 
横田教授 わかりました。例えばここに同じ商品で、高いものと安いものがあるとします。篠原先生は、どちらを買いますか?
 
篠原学環長 本当に同じものなら、安い方を買います。
 
横田教授 そうですか。篠原先生は、合理的な方ですね。まず経済学の入口では、人々は商品に関する完全な情報を持っていて、合理的な人間は、必ず安い方を買うと仮定します。その仮定の上に、理論を組み立てていきます。実際には、同じもので安いものがあると、そっちには何か隠れた問題があるのではないかと疑う人もいますが、一旦そのような可能性は脇に置いておく。そうすることで、まずは基本的な理論を身につけていくのです。
 
篠原学環長 なるほど。はじめは複雑な要因を取り除いた状態で基本的な理論を学び、それらを土台としながら応用に活かしていくわけですね。
 
横田教授 その通りです。基本的な理論をしっかり学んでおけば、複雑な社会のノイズの中からエッセンスをうまく抽出して、答えを導き出せるようになります。経済学の中心的な応用分野に「計量経済学」というものがありますが、これを用いると、データを用いて、特定の場面に特定の理論が合致しているかどうか、チェックすることができます。その結果が芳しくなければ、改善された理論モデルを考えていきます。基本的な理論とあわせてデータを扱う力が試されます。
 
篠原学環長 やはりデータを扱う力も必要ですか。私が専門としてきた情報学分野と、経済学分野の接点がようやく見つかりました(笑)。
 
横田教授 データを扱えるということは、経済学分野を学ぶ上でも大きな力になります。10件、20件のデータなら自分で入力するなり、ワークシートに頼るなりして分析できますが、膨大なデータを扱うにはプログラミングの能力も必要になります。学ばなければならないことが多くて大変ですが、それができれば、データ分析に経済理論を活かしたり、逆にデータから経済理論を立証・反証したりと、できることの範囲も広がるし、精度も格段に高まるはずです。
 
篠原学環長 データの扱い方と経済理論の両方を学んでいると、かなりの強みになりそうですね。

やっぱり数学は得意じゃないとダメですか?

篠原学環長 ところで「文系でもデータサイエンス学環で学べますか?」という質問を高校生からよく受けるのですが、横田先生はどう思いますか?
 
横田教授 結論から言うと、学べます。基礎的な数学の知識は必要ですが、難問を解くような力はいりません。データサイエンス学環の基幹科目にも数学があり、経済学分野にも数学的な要素がありますが、経済学の授業ではグラフなどを用いて直感的に理解できるようにしています。問題を切り分けて考える力や、ロジックを理解する論理的思考力は求めたいところですが、数学が飛び抜けて得意である必要はないと思います。
 
篠原学環長 入学してからも、演習やゼミなど論理的思考力を鍛えていける場を用意しているので、文系のみなさんもぜひ挑戦してください。

学問分野の壁を乗り越えた先にあるもの

篠原学環長 データサイエンス学環では、横田先生がご専門の経済学分野に加えて、情報学分野と理工学分野について学びます。今日のお話を聞いているだけでも、経済学分野にもいろいろな理論があるなあと思いましたが、それぞれの学問分野の理論がぶつかった時にはどうするのでしょうか?
 
横田教授 なるほど、いい質問ですね。基幹科目の中にデータサイエンスを複合的に学ぶ「データサイエンス概論」という科目があるのですが、そこでも各分野の理論の違いや共通点にふれることになります。また、少人数のゼミ活動に参加すれば、じっくり議論する時間もあります。その中で、アプローチの違いをどう理解すれば良いのか、どう使い分けるのかを見つけていくことができると思います。私たち教員も、そのような場を通じて、どんな議論が生まれるのか今から楽しみです。
 
篠原学環長 多種多様な考え方にふれることで、より一層の成長ができそうですね。
 
横田教授 成長するためには、自分をオープンにして、外からの刺激を受けることが大切です。多様な人々に出会い、想定外の人々からたくさんショックを受けまくってください。また、何事も壁に一度ぶつかるまでは挑戦し続けてください。壁を乗り越えられれば良し、たとえ乗り越えられなかったとしても、どのような方向に自分は向かうべきなのか、気付くことができます。

そして、大学生活では「勉強も大事」ですけど、それ以外のことでもいろいろな経験を積んでください。成人した仲間と、仕事のような義務や立場に縛られず、自由に過ごせるというのは、人生の中でも極めて稀な経験ですから。
 
篠原学環長 たしかに、そう考えてみると貴重な4年間ですよね。では、最後にデータサイエンス学環で学んだ先に、学生さんたちにどんな道が拓けると思いますか?
 
横田教授 データサイエンス学環では、入学当初から目的意識を持って学修に取り組めるよう、4つの履修モデルを用意しています。学生は、自分自身の興味・関心や卒業後の進路(キャリア)に応じて、履修モデルを参考に、自由にカリキュラムを選択できます。

仮に経済学分野を中心に据えてデータサイエンスを学んだのであれば、銀行や証券会社をはじめ、さまざまな分野のデータアナリストや、金融・保険業のFinTechシステムの設計・開発エンジニアなども進路に挙げられます。

しかし、どんな道に進むにしても、データサイエンス学環で学べる基本さえ押さえておけば、生きる道はあると思います。基本の上に、プログラミングや統計理論など、それぞれの得意を活かしていけば、必ず道は拓けてきます。

▲データサイエンス学環では4つの履修モデルがあります。そのうち「ファイナンス・FinTechモデル」では、経済学分野の知識を活用した多様な進路が期待されます。

篠原学環長 今日はお話をうかがいながら、データサイエンスに経済学分野がかけ合わさることによって、新しい未来への可能性が大きく広がることを実感しました。貴重なお話をありがとうございました。
 
横田教授 こちらこそ、ありがとうございました。みんなで新しい未来をつくっていきましょう。

明星大学データサイエンス学環の詳しい情報は、こちらの特設サイトでご紹介しています。

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