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教育インターンシップ体験談:上川 萌 さん(小学校)

大学2年生の時点で年間を通して学校現場を体験できる「教育インターンシップ」は、明星大学の教員養成の特徴の一つです。本学から年間300名を超える学生が、多摩地域の学校でインターンシップ生として受け入れていただいています。
今回は2022年度に小学校でインターンシップを行った上川さんに、お話を伺いました。


上川 萌<Moe Kamikawa>
教育学部 教育学科 小学校教員コース 2年生
教育インターンシップ先:小学校


私はインターンシップを通して、仕事としての教師とはどのようなものなのか学びたいと考えていました。それとともに、以前から興味があった特別支援教育についても学びたいと思っていました。

大学生の私から見た小学校は、自分が経験してきた小学校とは異なる部分が多くあると感じました。タブレットを1人1台持っていて、それを授業の発表で用いたり、休み時間にはタブレット内の図鑑を見たり、計算問題を解いたりしている姿が多くありました。これは私が小学生の時には見られなかった光景なので、学校のICT化が進んでいることを実感するとともに、児童の学ぶ手段や学ぶ材料も多様になっていると感じました。

運動会に参加した時には、児童の立ち位置や観覧席、保護者の観覧場所、音源の用意など、事前準備から当日の片付けまで、先生には本当に多くのやるべきことや考えることがあり、その様子をそばでお手伝いすることができたのはとてもよい経験であったと思います。児童が運動会を楽しめるように健康や安全に配慮するなど、大変なことも数多くありますが、運動会当日の楽しそうな児童たちの様子を見ることができるというのは、教師としてのやりがいだなと感じました。

特別支援学級の授業についても多くの学びがありました。支援学級では、実際にどういうことを学んでいるのかを私は全く知りませんでしたが、先生が児童に付きっ切りのイメージを持っていました。しかし実際には、分からないことを児童同士で教えあっていたり、高学年の子は低学年の子が困っていたら手助けをしている姿があり、とても驚きました。その様子を見て、できないことがあっても先生が全部の手助けをするのではなく、なるべく児童自身で様々なことができるように指導しているのだなと学びました。

私の担当するクラスは通常学級ですが、支援が必要な児童が数人います。その子たちは落ち着きがなかったり、友達とうまくコミュニケーションが取れなかったりするため、大人がサポートをする場面がたくさんあります。私自身もそのような子たちと関わる中で、どう接したらいいのか、その子は今どういう気持ちなのかを考えることは難しいなと感じました。そんな時、そのような子たちにはやっていいこととだめなことの区別をしっかり教え、今すべきことは何かを伝えることが大切だと先生方からアドバイスをいただきました。さらに、児童に伝える際にはただ「だめ」と伝えるのではなく、きちんと理由を説明したり、前向きな言い方で伝えたりすると効果的であることがわかりました。児童一人ひとりどのように接すればよいか異なり、とても難しいこともありますが、粘り強く児童と関わっていくうちに心を開いてくれたときはすごく嬉しかったです。

大学の授業で教わるだけではわからなかった、見えない先生方の仕事や、児童の関わり方を今回のインターンシップで学ぶことができました。私は児童一人ひとりと向き合って、どのように接するのが適切かを考えられたり、児童の笑顔のために行動できる教師を目指したいです。